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ここでは、毎日数多く出版される児童書の中から、
実際に読んでみて面白いと思った本を紹介しています。

小さい牛追い 復刊(10/14)


マリー・ハムズン作
石井桃子 訳
岩波書店(岩波少年文庫)¥714
ISBN 4-00-114134-5

読物=小学4・5年から
昨年10月久しぶりにこの本が、再販されました。
ノルウェーの農場に住む、両親と、4人兄妹の素朴な日常が、描かれていて、何度読んでも、ホッとするような、あたたかさにつつまれる作品です。作者自身の、体験をもとに書かれたこの作品、思わず、クッ、クッと笑い出さずにはいられないところもあって、他に類を見ない傑作です。刺激的な児童書の氾濫する中、ぜひお薦めしたい一冊です。


でておいで、ねずみくん 新刊(5/25)
ロバート・クラウス 文
ホセ・アルエゴとアリアンヌ・デューイ 絵
まさきるりこ 訳
アリス館 ¥1470
ISBN 4-7520-0308-2

絵本=読んであげるなら3歳くらいから
ネコとネズミのやりとりをユーモアたっぷりに描いた絵本。毎日、いろんなものでネズミをおびきだそうとするネコ。なかなかその手にのらないネズミ。でもある日、末のちびネズミが、うっかり誘いにのってしまいます。ハラハラ、ドキドキ、の後の結末は見事で、しばし子どもを満足に浸らせます。

実はこの絵本、出版社に勤める二男が企画編集した8冊目の絵本。厳しい批評家である孫のカントから珍しく合格のお墨付きをもらった作品です。幼稚園のお友達の誕生祝いは「これにする!!」と言っていました。楠緒

あめあめ ふれふれ もっとふれ 新刊(5/10)
シャーリー・モーガン 文
エドワード・アーディゾーニ 絵
なかがわちひこ 訳
のら書房 ¥1155
ISBN 4-931129-42-0

絵本=読んであげるなら5・6歳から
大人にとっては嫌な雨の日。でも、子どもたちにとっては魅力がいっぱい。やっとお許しをもらった子どもたちは、勇んで雨の中に飛び出します。アーディゾーニの絵が想像力をかきたてます。

うさこちゃんとあかちゃん・うさこちゃんのはたけ 新刊(4/30)

ブルーナ 文/絵
松岡享子 訳
福音間書店 各¥630
ISBN 4-8340-2088-6
    4-8340-2089-4

絵本=読んであげるなら2歳半くらいから
時間=5分くらい

うさこちゃん誕生50年を記念して、福音間書店から久しぶりにうさこちゃんの新刊が発売されました。前者、「うさこちゃんとあかちゃん」では、なんと、うさこちゃんに兄弟のあかちゃんがうまれます。一番初めの「ちいさなうさこちゃん」で、ふわかあさんから生まれてくるうさこちゃんは、とても神聖に、シンプルに、命の誕生が描かれていたような気がしますが、この本も同じ。慣れ親しんだうさこちゃんが、お姉ちゃんになる姿。新しい家族の誕生にとても心が和みます。

「うさこちゃんのはたけ」では、うさこちゃんがニンジンを育て、できたニンジンをおとうさん、おかあさんと一緒にいただきます。これをカントの幼稚園で読んで聞かせたときの、絵本に喰いつくような子ども達の表情は、とても印象的で忘れられません。

我が家ではこの2冊、ただ今大人気で、ミルなどは普段、熊本弁しか話さないのに、「わたし、しごとをするわ。」やら、「わたし、くつをはくわ。」などと言って、うさこちゃんの真似をしています。「わたし、つなぎをきるわ。」という、うさこちゃんの言葉。普段、親子共々、きっつい熊本弁をべらべら連ねている身に、しみわたる日本語。心洗われる気がしています。

かものプルッフ 新刊(4/10)
リダ・フォシュ 文
フェードル・ロジャンコフスキー 絵
いしいももこ 訳編
童話館出版 ¥1575
ISBN 4-88750-063-7

絵本=読んであげるなら小学低学年から
「野ウサギのフルー」ではじまった、リダとロジャンコフスキーのコンビの5巻目、最終巻です。カモの生態を正確に描く一方で、胸に迫るドラマに仕立てる手法は、この作品でも遺憾なく発揮されています。

ウイリアムのこねこ 新刊(3/1)

マージョリー・フラック 文/絵
まさきるりこ 訳
新風舎 ¥1365
ISBN 4-7974-6279-5

絵本=読んであげるなら4歳くらいから
読み聞かせ=15分くらい
ウイリアムとこねこ、それを取り囲む大人たちとの関係があたたかく描かれた絵本です。いろんな家を渡り歩く猫の習性がとてもよく描かれています。うちにも昔、2匹の猫がいましたが、その頃が懐かしく思えます。

4歳のウイリアムがよほどうらやましかったのか、我が家の息子も(実は今日が4歳の誕生日。だから4歳のウイリアムに親近感を覚えたのかなぁ、母の推測です)、読んだ後、「こねこがほしい・・・」と布団の中にもぐって、泣いていました。すると娘は娘で、「おかあさん だいすき とおんなじだねぇ」と。そうか、同じ作家のアンガスシリーズには気付いていたけど、これは忘れていました。表紙の感じがとても似ています。

実はこの本も竹とんぼの二男が企画したもの。今までの中では一番の出来のような気がしています。


あっ おちてくる ふってくる 新刊(1/30)

ジーン・ジオン 文
マーガレット・ブロイ・グレアム 絵
まさきるりこ 訳
あすなろ書房 ¥1365
ISBN 4-7515-2273-6

絵本=読んであげるなら3歳くらいから
読み聞かせ=5分

どろんこハリーでおなじみのジーン・ジオンとマーガレット・ブロイ・グレアムがコンビを組んだ最初の絵本です。1952年にコルデコット・オナー賞をもらいました。

落ちてくるものと降ってくるものをさりげなく優しいタッチで描いています。最後にしっかりとうけとめる何かが出てきて、私はここが大好きです。竹とんぼの二男が手がけた7冊目の絵本で、厳しい批評家、カントに感想を聞くと、本の内容には触れないで、「おじちゃんて、やさしい人だねぇ!」 ??? とにかく、ご一読ください。

雪の女王 復刊(2/15)
アンデルセン 作
ラース・ボー 画
大塚 勇三 訳
福音間書店 ¥1680
 ISBN4-8340-2029-0

絵本=読んであげる、自分で読むなら
小学校中学年から
読み聞かせ=1時間以上
この雪の女王は14ページの挿絵も含めて、90ページにもなる大型の絵本です。グリム童話とか、アンデルセン童話と言うと、粗悪な抄訳本のおかげで、幼い子どもの本と思われている向きがあって、いつも残念に思っていました。この本はもちろん完訳本で、読み終えるとあらためて、アンデルセンの奥深さにため息がでます。もちろん、子どもが読んで悪かろうはずはありませんが、子どもだけのものにしてしまうのはもったいない限りです。ラース・ボーの挿絵もとても魅力です。
ちいさいじどうしゃ 新刊(2/20)
ロイス・レンスキー 文と絵
わたなべしげお 訳
福音間書店 ¥1050 
ISBN4-8340-2016-9

絵本=読んであげるなら3歳くらいから
読み聞かせ=5分くらい
以前出ていたモノクロ版がカラーになりました。
すっかり、別の本に生まれ変わったという感じです。ちいさいひこうき、ちいさいヨット、スモールさんののうじょう、カウボーイのスモールさんもそろって登場です。

当店にご来店いただくお客様で、このモノクロ版を楽しまれていた方は、かなりショックを受けられているようです。これからはカラー版しかないので、これからの子ども達はこちらの方に親しみを持ち始めるのでしょうね。

「ちいさいしょうぼうじどうしゃ」と「ちいさいきかんしゃ」は現行版(モノクロ)のままです。


イクバルの闘い 新刊

フランチェスコ・ダダモ 作
荒瀬ゆみこ 訳
すずき出版 ¥1470
2004年12月8日初版
ISBN 4-7902-3150-X

読み物=小学高学年から
パキスタンの絨毯工場で強制労働を強いられている子どもたち。反発することも、逃亡することもあきらめた子どもたち。その中にたった一人、敢然と戦いを挑んだ少年イクバルがいた・・・。

おへやのなかのおとのほん 新刊
マーガレット・ワイズ・ブラウン 文
レナード・ワイズガード 絵
江國香織 訳
ほるぷ出版 ¥1365
2004年9月30日初版
ISBN4-593-50431-7

絵本=読んであげるなら3歳くらいから
読み聞かせ時間=5分
かぜをひいて寝ている、こいぬのマフィン。両目を閉じて、じっと耳をそばだてると、おうちの中のいろんな音が聞こえてきます。それはどんな音かしら?
しょうぼうていハーヴィ ニューヨークをまもる 新刊
マイラ・カルマン 作
矢野顕子 訳
リトル・ドッグ・プレス ¥1890
2004年9月25日初版
ISBN4-901846-00-0

絵本=読んであげるなら4歳くらいから
読み聞かせ時間=10分
ジャズの熱気で街じゅうにぎわうニューヨーク、1931年。消防艇ハーヴィーは、ハドソン川へ初出航。桟橋の火事をいちはやく消し、セレモニーではびゅうびゅうと水を噴き上げ、ハーヴィーはいつだってニューヨーカーの人気者。

やがておんぼろになり、鉄くず同然で川に繋がれていたハーヴィーを救ったのも、ニューヨークの街の人たちだった。そしてあの日、2001年9月11日がやってきた・・・。

同時多発テロで活躍した、消防艇ハーヴィーの実話絵本です。

赤いカヌーにのって 新刊
ベラ・B・ウィリアムズ 作
斎藤倫子 訳
あすなろ書房 ¥1365 
2004年6月20日初版
ISBN4-7515-2268-X

絵本=読んであげるなら5・6歳くらいから
読み聞かせ時間=15分
赤いカヌーにのって、はじめての川くだりに出発! わくわくどきどきの3日間。さて、どんなことが待っているのかな?

上手なテントの張り方や、野外で簡単に作れるおいしい料理も紹介。楽しい川遊び入門絵本。キャンプの季節にぜひ読んであげたい一冊です。こんな親子の体験ができたらいいなぁと心から思います。主人公の日記風の語りと絵がとてもすてきで、真似して、こんな絵日記を描いてみたいなぁと思うほどです。

エルシー・ピドック、ゆめでなわとびをする 新刊
エリナー・ファージョン 作
シャーロット・ヴォーク 絵
石井桃子 訳
岩波書店 ¥2100
2004年6月初版
ISBN4-00-110872-0

絵本=読んであげるなら小学中学年から
ファージョン作品集の「ヒナギク野のマーティン・ピピン」の中におさめられている一話を絵本にしたもの。誰にもある、あこがれを、目に見えるように実現してみせるファージョンのすばらしい力にただ感嘆するのみです。