ふわふわしっぽと小さな金のくつ
 イースター・バニーをご存知ですか?
 デュ・ボウズ・ヘイワード作、マージョリー・フラック絵の、「ふわふわしっぽと小さな金のくつ」は、イースターの日(ちなみに2001年の復活祭は4月15日だそうです)に、世界中をまわって卵を届けるという、大事な役目のために選ばれるうさぎのお話です。

 綿の実のような白いふわふわのしっぽを持った茶色の、いなかうさぎ"ふわふわしっぽ"は、子どもの頃から、あこがれのイースター・バニーになろうと決心していました。「大人になったら、私、イースター・バニーになるの。いまに見てて!!」 それを聞いて、立派な家に住む、大きな真っ白うさぎたちはみんな笑いました。何しろ、イースター・バニーに選ばれたうさぎは、ほかのうさぎが一年かかってもやれないほどの仕事を、一晩でやり遂げなければならないのです。

●なまけものにはむきません●
 さて、年頃になった"ふわふわしっぽ"は、結婚して21匹もの赤ちゃんを生みました。こうなってしまってはとてもとても、イースター・バニーなんぞ無理!! と思うでしょう。ところが "ふわふわしっぽ"は世界中で5匹しかなれないイースター・バニーに選ばれたばかりか、そのうちの、たった一匹に授けられる金の靴まで手に入れてしまうのです。

 その秘密は"ふわふわしっぽ"の子育てにあります。いいかげんな子育てをした私が羨ましがっても始まりませんが、本当にこんな風に子育てができたらよかったのにと思ってしまいます。こう書いてしまうと世のお母さま方が、先を争って(?)手に取られるかもしれませんが、なまけものには向きませんので念のため。
 

●婆バカぶりを大目に見てください●
 厳しい寒さがすっかり遠退いて、春爛漫のこの季節、イースター(復活祭)が近づきます。子どものころに、祖母と一緒に赤く染めたたまごに絵を描いて祝ったことが、懐かしく思い出されます。そして、この文が皆さまの目に止まるころ、今度は私がおばあちゃんになっているはずです。イースター・バニーにはなれないので、せめて、イースター・ババーになろうかなと思っているところです。
(執筆 小宮楠緒 2001年2月)
ふわふわしっぽと小さな金のくつ

デュ・ボウズ・ヘイワード 作
マージョリー・フラック 絵
パルコ出版 ¥1630
ISBN4-89194-348-3

絵本=4歳くらいから